あなたの介護施設でも、このようなことはありませんか?
「布タオルを使っているけど、毎日の準備や片付けが大変・・・」
「使い捨てタイプって、便利だけどコストがかかりそう・・」
「不織布のお尻拭きが、実際に現場で使えるのか分からない・・」
まだ布タオルは拭き取りやすいイメージがあり、介護現場ではおしり拭きとして活用されているケースが多いですが、最近では使い捨てタイプのおしり拭きも注目されてきています。
このページでは、これからお尻拭きに使い捨てタオルを導入してみたいとご検討中の方のために、布タオルから使い捨てタイプに変えるメリット、デメリットをご紹介します。
布タイプのおしり拭きはコスト面で有利?
業者と契約して使用する布タイプのおしり拭きの場合、一度使用した後は業者が回収、洗浄して再度綺麗にしたタオルとして再使用されます。しかし、業者に依頼をせずに、自分たちで洗濯して再使用されるケースやリサイクルした布などを使っている場合があります。
おしり拭きで使用した場合、職員が手作業でできるだけ便を落としてから洗濯機にて洗浄し、再度使用します。何度も洗って再利用できるためコスト面では優れており、準備・片付けにかかる人件費を考えなければ、他のおしり拭きよりも低いコストで使用できることになります。
布タイプのおしり拭きを使用することによるデメリット
布タイプのおしり拭きを使用することにより、懸念されるデメリットももちろん存在します。順番にみていきましょう。
布タイプのおしり拭きは準備に手間がかかる
布タイプのおしり拭きのサイクルは上記で述べた通りですが、おしり拭きとして使用できるようにするまでの作業は膨大な時間が必要になります。
特に自分たちで管理しているケースでは、ひとつひとつのおしぼりに付着した便を手作業で洗い落とし、洗濯後に干し、乾いたのちには1枚ずつたたみます。
そして、1枚1枚を再度おしぼりとして活用するために、手作業で丸めたり、水で絞ったりする必要があります。
布タイプのおしり拭きから感染が広がるリスクがある
布タイプのおしり拭きは何度も洗って使用するため、洗濯槽に細菌が残ったまま他の布タオルに付着してしまう可能性があります。毎回同じ布が、同じ利用者さんに使われるというシステムではないため、他の利用者さんの介護にも使用されるということになります。
その結果、傷口から細菌が侵入したり、排便から細菌が発生し、施設中に感染が広がってしまう原因にもなりかねません。
布タイプのおしり拭きは、サイズが変えられない
布タイプのおしり拭きは、布の大きさがほとんど一定であるため、大量に必要となった場合には多くのおしり拭きを用意しなければなりません。
特に業者との契約で布おしぼりを導入している場合、サイズが一定であるため、多目的に活用することが難しくなります。
介護の現場では様々な状態の利用者さんが生活しているため、ある程度応用のきくサイズのおしり拭きのほうが使いやすい場面もあることでしょう。
布タオルから使い捨てタイプに変えることで得られるメリット
布タイプのおしり拭きから、使い捨てのおしり拭きに変更することで得られるメリットも数多くあります。順番にみていきましょう。
使い捨てタイプは準備に手間がかからない
使い捨てタイプのおしり拭きの場合、布タイプとは異なり、その場ですぐに準備することができるため、手間がほとんどかかりません。
上記でも述べましたが、布タイプのおしり拭きの場合、職員が事前にひとつひとつ手作業でおしり拭きを作っておく手間がかかります。そのため、多忙な介護現場での業務にも負担がかかりがちです。
使い捨てタイプに変えることで、事前準備の手間を減らし、他の業務への時間圧迫を抑えることが期待できます。
毎回使い捨てのため、感染リスクを抑えられる
布タイプの場合、1度使い終えたおしり拭きを再度洗浄することにより、再び使えるようにしていますが、細菌を完全に除去できているという保証はどこにもありません。
業者に委託している場合、数多くの薬品や技術を用いて再利用できるように洗浄していますが自分たちで洗濯機を用いて洗浄している場合、洗濯槽にも細菌が残っていることが考えられます。
細菌は目には見えないので、見た目には綺麗に洗っていたとしても、そのまま残っている可能性もあるのです。その残った細菌から他の利用者さんに感染したり、場合によっては職員が感染するリスクを高めてしまうことにも繋がります。
使い捨てタイプの場合、1度きりの使用となりますので、他人に使い回すことはありません。よって、感染リスクも常に最小限に抑えることが可能となります。
必要に応じておしり拭きの大きさを変更することができる
サイズの大きさがほとんど一定である布タイプのおしり拭きに対し、使い捨てタイプのおしり拭きはその時に応じたサイズのおしり拭きを作ることが可能です。
広範囲を拭く必要がある時や、複数の大きなおしり拭きが必要な時など、場合によって大きさを調整することが可能となっています。サイズ調整が可能ということにより、そのケースに応じた対応ができることは職員の負担軽減にも繋がることでしょう。
布タオルから使い捨てタイプに変えることで考えられるデメリット
使い捨てタイプに変更することで、全ての内容がメリットばかりになるわけではありません。布タオルから使い捨てタイプに変更することで考えられるデメリットもみていきましょう。
使い捨てタイプのおしり拭きは、再利用ができないのでコスト面で不利
洗浄して再利用できる布タイプに対して、使い捨てタイプは一度使用すればそのまま処分することになります。感染リスクの面では安心感を得られますが、布タイプのように洗濯しての再利用はできないので、その分コストは高くなる傾向にあります。
布タイプのおしり拭きのほうが、まだ吸水力や拭き取りに強い
布タイプのおしり拭きは、繊維そのものが布でできており分厚いため、吸水力や拭き取り力はとても優れています。
しかしながら、使い捨てタイプのおしり拭きの素材も、日々技術は進歩しており、吸水力や拭き取りやすさは日々改善されています。
厚手のタイプは高級感があり、まるで布タオルのような感覚で使えるので、一度実際に比較することをおすすめします。
まとめ
介護現場では、おしり拭きタオルはとても大切なものです。布タイプには布タイプの良さがあります。布タイプのおしり拭きを活用している施設が多いのも頷けることです。
しかし、再利用を繰り返している布タイプでは、感染症リスクを高めていることもまた事実です。1度感染症が蔓延してしまうと、利用者さんを生命の危険に晒してしまうのと同時に、現場で働く職員にも感染するリスクが高まります。
また、現在では布オムツより、紙オムツが主流となっています。その視点で考えた時、コストよりも感染リスクを抑えることを優先した結果かもしれません。おしり拭きについても同様のことが言えます。
布タイプは品質もよく、拭き取りやすい上、再利用できることがメリットですが、感染リスクを最小限に抑えることを決して見逃すことはできません。
現在の使い捨てタイプのおしり拭きの品質も向上しており、布タイプに限りなく近い品質を実現できています。
職員への負担、利用者さんへの負担を軽減でき、同時に感染リスクを最小限に抑えることができる使い捨てタイプのおしり拭きによって得られるメリットは大きなものです。
それは自然と、目には見えない外部からのイメージの向上、事業所の方針、雰囲気、入居者や働くスタッフの評価アップにも繋がっていくのではないでしょうか。